スワンナプーム国際空港からバンコク市内の中心部までは20km程度の距離がある。スワンナプーム国際空港からバンコク市内へ出る方法として多くの旅行者は
1.タクシー
2.エアポートレールリンク
のどちらかを利用している。この2つがかかる時間と料金の点からコストパフォーマンスも良いからだ。ただし、大人数だったり、荷物が多い場合はチャーター車を手配しておいた方が安くなる。
移動においても数十円単位で節約を考えている旅行者の場合は
3.バス
4.ロットゥー(ミニバス)
も選択肢に入れた方が良い。
バスの中でも「カオサン通り行きエクスプレスバス(S1バス)」は空港からカオサン通りへ行きたい人なら優先すべきだ。タクシーやエアポートレールリンクよりもコストパフォーマンスが良い。
ローカルの路線バスやロットゥー(ミニバス)は現地タイ人向けの移動手段であり、乗り換えや遠回りも必要になるため時間がかかる。また、旅行客用に車内も広々と作られているわけではないため、大きな荷物を持っていると疲れるだろう。
この記事ではスワンナプーム空港からバンコク市内への移動手段としておすすめ順に
▶ スワンナプーム国際空港におけるタクシーの利用方法
▶ スワンナプーム国際空港からエアポートレールリンク(電車)でバンコク市内へ行く方法
▶ スワンナプーム国際空港からバス、ロットゥー(ミニバス)の使い方
まで利用方法や注意点などを含めて詳しく述べていきたいと思う。
スワンナプーム国際空港におけるタクシーの利用方法
タクシーはエアポートレールリンクよりも料金が高くなる。しかし、大きな荷物を持っている場合、家族など複数人でBTS沿線から離れた目的地までピンポイントへ行きたいならタクシーの方が便利だ。
また、0時から5時30分までの時間はエアポートレイルリンクも運行していない。この時間に市内へ行きたい場合も24時間運行しているタクシーが無難だ。もちろん、1000円程度の料金差が気にならない人も、迷わずタクシーを利用すれば良い。
スワンナプーム国際空港からバンコク市内までは250バーツから400バーツ(約900円から1430円)。時間はおよそ1時間で、通勤ラッシュやイベント時などの渋滞に巻き込まれると2時間はかかる。
レギュラーのタクシーには運転手以外にも4人乗れる(前に1人、後ろに3人)。ただし、男性が後ろに3人だと少々窮屈になる。大人の男性グループだったり、4人以上6人以下、荷物が多い人はミニバンタイプのラージ(LARGE)タクシーを選択しよう。
スワンナプーム国際空港1階のタクシー乗り場。REGULAR TAXI(普通車)とLARGE TAXI(ミニバン)が選べる。
スワンナプーム国際空港のタクシー乗り場の場所と乗り方
スワンナプーム国際空港の到着階(2階)。旅行代理店やSIMカードの販売ブースが並ぶ。
タクシー乗り場はスワンナプーム国際空港1階の4番出口もしくは7番出口から外へ出た場所にある。飛行機の到着階は2階なので1階下へ降りることになる。4番出口もしくは7番出口から外へ出ると、レーンで区切られたタクシー乗り場が見えるかと思う。
目的地が空港近くのエリアなら左の「SHORT DISTANCE」レーンへ進もう。
空港のタクシーは客を乗せるまでに順番待ちをしている。以前までは短い距離だと乗車拒否するドライバーも多かった(別の車を指差してアッチへ乗れといったジャスチャーをされ、たらい回しにされた)。せっかく順番を待ったのに、少ない料金しか取れないからだ。したがって、現在はこうした短距離用のタクシー乗り場が作られることになった。
スワンナプーム空港の近場でなく、普通乗用車に乗れる人数なら真ん中のレギュラー(REGULAR)レーンに並べば良い。男性4人以上だったり、荷物が多い人は右のラージ(LARGE)レーンに並ぼう。
REGULAR TAXI。BTS沿線など、バンコク市内へ出る場合はレギュラー(REGULAR)のレーンへ並ぼう。
レーンの先には発券機が置いてある。
発券機。「PRESS HERE」と書かれた画面をタッチすると番号が書かれた紙が発行される。
紙に書かれた番号の下で待機しているタクシーへ乗り込む。
タクシー運転手は「スクンビット」や「シーロム」といった有名な場所は知っているものの、細かな住所は知らない。地方から出てきたばかりのドライバーも多いからだ。したがって、目的地までの地名や住所が「タイ語」で書かれた紙を渡すのが手っ取り早い。もちろん、スマホなどで場所の説明はできる。ただ、高齢のドライバーだと、目が悪いためスマホは嫌がる。
コミュニケーションに自信がない人は、タイ語で住所の書かれた紙を必ず用意しておこう。
スワンナプーム国際空港からタクシーへ乗る際の注意点
スワンナプーム国際空港からタクシーに乗る際の注意点としては
1.タクシーのメーター料金は35バーツ(約120円)でスタート(2020年現在。それよりも高い額が表示されていたら指摘すべき。)
2.空港使用料50バーツ(約180円)
3.高速道路を利用した場合、高速代は乗客が負担
4.女性1人での利用は避ける
以上の4つがある。
バンコク市内のスクンビット、シーロム界隈まではメーター料金250バーツ(約900円)程度で行ける。しかし、高速を使用した場合はメーター料金、空港使用料50バーツに加えて、高速代が加算される。
タクシー料金=メーター料金+空港使用料(50バーツ)+高速道路代
スクンビットエリア(アソーク、ナナなど)へタクシーで行く場合、渋滞に巻き込まれなければ、メーターで250バーツ程度。これに空港使用料50バーツ、高速代で70バーツぐらいが加わる。全て込みで合計400バーツ(約1430円)程度となる。
空港使用料について、これを知らない旅行者はこの料金でもめることが多かった。しかし、これは正当な料金である。したがって、きちんと支払おう(空港使用料50バーツを支払いたくない人は下記で紹介する裏ワザを参考に)。
タクシー運転手はスピードを出せる上に、料金を客に支払ってもらえるため、高速道路を利用したがる。高速代は目的地によるものの1、2回請求される。1回で25バーツから70バーツぐらい取られる。
高速道路を利用しない道路でバンコク市内へ移動しても、通勤ラッシュやイベント時でもなければ到着時間はそこまで変わらない。したがって、特に急いでなければ「高速道路は利用しない」などの意思表示をした方が良いだろう。通常は「ノーハイウェイ(No highway)」などでも通じる。
また、タイで女性1人でのタクシー利用は推奨できない。特に、深夜、言葉の話せないタイ旅行初心者はトラブル発生時にも相手側が有利なように言いくるめられてしまう。土地勘がなければどこへ連れて行かれるかわからず、不安に感じる人もいるだろう。
アプリ上でドライバーの情報が残るため、犯罪防止の点でも東南アジアで普及しているグラブ(Grab)といった配車アプリの利用をしても良い。

ただし、一部の車両は空港内のタクシー乗り場へ入ってこれなかったり、乗るまでに移動が必要になる。また、グラブはタクシーよりも高めの料金になっている。
女性1人もしくはタイ旅行初心者の場合、知り合いに迎えに来てもらうか、明るくなるまで空港構内で待つか、エアポートレールリンク始発が出る5時30分まで空港で待機しよう。
スワンナプーム国際空港からのタクシーで空港使用料50バーツを支払わない方法
スワンナプーム国際空港の到着ロビーから2階上へ上がった4階(出発階)の外はタクシーの到着階になっている。つまり、市内から客を乗せたタクシーが到着する。
ここからタクシーへ乗れば、空港使用料50バーツを支払うこと無く、バンコク市内へ向かえる。タクシー側も1階のタクシー乗り場に並ぶ必要がないため、市内へ行こうとする客を見ると声をかけてくる。ただ、到着階から乗ろうとする際、空港の警備員から注意されることもある。
4階でタクシーが到着するレーンは空港を出て、一本道路を渡った先にある。
タクシーを探している素振りを見せれば気づいたタクシー運転手が声をかけてくるはずだ。乗り込む前に「メーター?」などと質問し、メーターを使ってくれるタクシーに乗るようにする。料金相場がわかっている人は値段交渉の上でも良いだろう。メーター料金に応じてくれなかったり、こうした交渉が面倒な人は通常通り1階のタクシー乗り場から乗るべきだ。
ちなみに、グラブ(Grab)を利用する場合も、4階出発階を待ち合わせ場所に指定されることが多い。
スワンナプーム国際空港から大人数でバンコク市内へ移動したい場合
4人以上もしくは多めの荷物を持ってスワンナプーム空港からドンムアン空港、バンコク市内への移動を考えている人はチャーター車での移動がおすすめである。
スワンナプーム空港からエリア別の料金目安(klookより)。これは空港使用料、高速料金等も含んだ料金である。10人乗りのバンでも1人あたり110バーツ~130バーツ程度になる。エリアによってはタクシーよりも安く行けるだろう。もちろん、ぼったくられそうな初心者にも嬉しい明朗会計となっている。
チャーター車はタクシーと同様に24時間利用可能である。予約は下記ページから行える。
>>> スワンナプーム空港からバンコク市内へのチャーター車予約ページ(Klook)
>>> スワンナプーム空港からバンコク市内へのチャーター車予約ページ(KKday)
※現在は新型コロナウイルスの影響でサービスを停止している日もあります。
バンコク市内の目的地や人数を入力する(Klookより)
定員10名もしくは荷物が多めの人向けのVIPバンでも、バンコク市内まで3857円(2021年3月現在)(kkdayより)。スワンナプーム空港発で適切なプランを選択しよう。適切なプランが表示されていな場合は下部の「すべてのプランを見る」をクリックする。予約時には上部にある利用日の選択も忘れずに。
定員3名のセダンから最大10人まで乗れるバンが用意されている。車のタイプ(大きさ)によって料金が変わる。予約の際には、人数や荷物量に合った車を選択しよう。事前に予約しておけば空港の旅行代理店で手配するよりも安い料金、10人乗り(荷物無しで最大10名)1180バーツ程度で利用できる。1人あたり118バーツである。
通常タクシーとのコミュニケーションで心配な場合も、事前に行き先を指定できるためおすすめだ。
チャーター車はタクシーと同様に24時間運行している。ただし、ピックアップ時間は予約時に指定しなければならない。時間の変更も事前に行う必要がある。
飛行機の遅延があっても、1時間30分は待ってくれる。アプリではメッセージのやり取りができるため、ドライバーがどこにいるかわからないとき、飛行機が遅延する場合は事前に連絡できる。
KKdayは3日以前のキャンセル、Klookは24時間以前のキャンセルなら全額返金される。予約が不可とならないうちに、早めに予約しておいた方が良いだろう。
>>> スワンナプーム空港からバンコク市内へのチャーター車予約ページ(Klook)
>>> スワンナプーム空港からバンコク市内へのチャーター車予約ページ(KKday)
※現在は新型コロナウイルスの影響でサービスを停止している日もあります。
上記ウェブサイトの方がスワンナプーム空港現地の旅行代理店ブースで予約するよりも当然料金は安い。事前予約の方が選択肢が増えるため、チャーター車でも最安値での移動が可能になる。
チャーター車はタイ旅行初心者だけでなく、移動料金を節約したい団体におすすめの移動手段だ。
スワンナプーム空港でのチャーター車乗り場
Klookで予約したならスワンナプーム空港2階到着ロビーの3番出口 と4番出口の間で、オレンジ色のポロシャツを着て、KlooKのネームプレートを持ったスタッフを探す。
4番出口とKlooKのスタッフ(Klookのサービスページより)
KKdayでは、運転手の名前と車のナンバープレートを事前に連絡してくれる。また、誘導スタッフがスワンナプーム空港2階到着ロビーの3番出口にて、予約者の名前が英語で書かれたKKdayのネームプレートを持って待機してくれている。KKdayのネームプレートを持っている人に電子バウチャー(予約表)を見せると、車を出口近くまで回してくれる。
スタッフが近くにおらず、手すりにKKdayのネームプレートが下げられているだけの場合もある。ここに予約者の名前があるか確認し、スタッフがいない場合は事前に教えてもらった連絡先へ連絡する。
KKdayは3日以前のキャンセル、Klookは24時間以前のキャンセルなら全額返金されるため、忘れないうちに予約だけは早めにしておいた方が良いだろう。
>>> スワンナプーム空港からバンコク市内へのチャーター車予約ページ(Klook)
>>> スワンナプーム空港からバンコク市内へのチャーター車予約ページ(KKday)
※現在は新型コロナウイルスの影響でサービスを停止している日もあります。
スワンナプーム国際空港空港からエアポートレールリンク(電車)で市内へアクセスする
スワンナプーム国際空港からはバンコク市内へエアポートレールリンクと呼ばれる電車が通っている。ここからBTS(バンコクスカイトレイン)や地下鉄(MRT)への乗り換えもできるため、バンコクの広い範囲へ安くアクセスできる。
スワンナプーム国際空港の入国審査抜け、荷物を受け取った後に出たロビーは「2階(到着階)」になる。ここから2階下へ降りた「地下1階」にエアポートレールリンクの駅がある。
エアポートレールリンク「スワンナプーム国際空港駅」の入口。右側をまっすぐ進むと改札、自動券売機が見えてくる。
エアポートレールリンクはスワンナプーム国際空港から終電のパヤタイ駅までを30分弱で結んでいる。料金は15から45バーツ(約50円から160円)。
エアポートレールリンクにはシティーライン(City Line)とエクスプレス(Express)もある。しかし、現在までエクスプレスは運休状態が続いているため、シティーライン(City Line)のみとなっている。
エアポートレールリンクのチケット(トークンと呼ばれるプラスチックのコイン)は改札前の自動券売機で購入できる。画面上で目的地をタップし、表示された金額を挿入する。
スワンナプーム国際空港からの片道乗車チケットは事前に予約し、スワンナプーム国際空港改札近くでの受け取りもできる。
パヤタイ駅まで行くなら、こちらの方が料金は安くなる。事前に購入しておいた方がお得だ。
エアポートレールリンクの片道チケット予約画面。チケット受け取り場所はエアポートレールリンク改札近くの「4 Wi-Fi カウンター(ChaTraMueのそば)」。こちらのカウンターで、決済後に届くQRコードを提示して受け取る。
自動券売機は混む時間帯もある。一度利用すればこちらのチケットの方が楽なので、複数回エアポートレイルリンクを利用してる人におすすめである。
エアポートレールリンクの始発は5時30分、終電は24時前後となっている。15~20分に1本の割合で運行している。
スワンナプーム国際空港のエアポートレールリンク時刻表(srtet.co.thより)
深夜0時以降に空港へ到着し、バンコク市内へ出たい場合は始発まで待つか、上記で紹介したタクシーを利用しなければならない。
途中マッカサン駅では「地下鉄(MRT)ペッチャブリー駅」に、終点パヤタイ駅では「BTSパヤタイ駅」に連絡している。スワンナプーム国際空港からマッカサン駅までが35バーツ、終電パヤタイまでは45バーツである。
BTSもしくは地下鉄に乗り換えれば、バンコクの広い範囲へアクセスも可能だ。
バンコク中心部の路線図。赤いラインがエアポートレールリンク。エアポートレールリンクの「マッカサン駅」では地下鉄(MRT)に、「パヤタイ駅」ではBTSへの乗り換えができる。
下記では、例として、エアポートレイルリンクや地下鉄を使い、スクンビット(アソーク)やシーロムといったバンコクの主要エリアへ行く方法を紹介する。
エアポートレールリンクでスクンビット(アソーク)まで向かう
エアポートレールリンクでスクンビット(アソーク)へ行きたい場合は
1.エアポートレールリンク(パヤタイ行き)
スワンナプーム国際空港駅 ⇒ マッカサン駅
2.徒歩
マッカサン駅 ⇒ 地下鉄ペッチャブリー駅
3.地下鉄(ファランポーン行き)
ペッチャブリー駅 ⇒ スクンビット駅
以上のルートになる。
スワンナプーム国際空港からエアポートレールリンクに乗り、マッカサン駅で降りる。マッカサン駅から地下鉄ペッチャブリー駅までは歩いて向かう。
エアポートレイルリンク「マッカサン駅」から地下鉄「ペッチャブリー駅」への連絡通路。エアポートレールリンク駅は道路の上を走っている。
ペッチャブリー駅からはファランポーン駅行き地下鉄に乗り、次の駅・スクンビット駅で降りればアソークとなる。
エアポートレールリンクでシーロムまで向かう
シーロムへ行きたい場合は
1.エアポートレールリンク(パヤタイ行き)
スワンナプーム国際空港駅 ⇒ マッカサン駅
2.徒歩
マッカサン駅 ⇒ 地下鉄ペッチャブリー駅
3.地下鉄(ファランポーン行き)
ペッチャブリー駅 ⇒ シーロム駅
以上のルートになる。
シーロムへ行きたい場合も、同じくスワンナプーム国際空港からエアポートレールリンクに乗り、マッカサン駅で降りる。マッカサン駅から地下鉄ペッチャブリー駅まで歩いて向かう。ペッチャブリー駅からファランポーン駅行き地下鉄に乗る。ペッチャブリー駅から5つ目がシーロム駅となっている。
バンコク市内の路線で利用できる乗り換えアプリ
バンコクの電車で使える乗り換えアプリはいくつもある。おすすめは乗換路線図である。
アプリをスマートフォンやタブレットにダウンロードし、開くと国や地域の選択画面が出てくる。
バンコクの路線図が出てきたら、まず「現在地(最寄り駅)」をタップする。上手くタップできない場合は画面を拡大して「○」を選択する。
最寄り駅をタップしたら、右側のスポット+のマークをタップして追加する。次も同じように行き先(目的地)、アソーク駅なら「アソーク」をタップして追加する。
最寄り駅と目的地を選択したら、右側の電車マークをタップする。
すると、いくつかの経路が表示される。一番上が無難なので、これをタップすると、スワンナプーム国際空港から目的地までのルートや予定出発時間、到着時間が表示される。
バンコク市内の路線は東京のように複雑な乗り入れはしていない。したがって、方向さえ間違えなければ迷うことも無いだろう。
バンコクでも出発時間や到着時間をチェックしたい人、延伸して増えていく駅をチェックしたい人におすすめのアプリである。
スワンナプーム国際空港空港からバス、ロットゥー(ミニバス)で市内へアクセスする
交通機関が発達した現在のバンコクでも、バスは庶民の足として活躍している
路線バスやロットゥー(ミニバス)は目的地によっては何回も乗り換えが必要になる。バスも旅行者向きではなく狭いため、大きな荷物を持っていると疲れるだろう。
ただ、バンコク旅行の費用をとことん抑えたいなら、バスの利用も検討すべきだ。バンコク市内の移動方法としてはもっとも安く、BTSや地下鉄では通らないエリアも行くため、場所によっては不便に感じないだろう。
また、スワンナプーム国際空港からカオサンへ行く人なら、S1バス(エクスプレスパス)はおすすめできる。S1バスはローカルの路線バスのような煩わしさもない。
下記ではスワンナプーム国際空港からカオサンへ行くS1バスから路線バス、ロットゥーを利用してバンコク市内へ行く方法まで詳しく述べていく。
「S1バス」でスワンナプーム国際空港からカオサンまで向かう
S1バスはスワンナプーム国際空港から出ているエクスプレス(急行)バスである。通常の路線バスとは違い、停車場所も基本的には2ヶ所でカオサンまで向かう。タクシー並みに早く、料金も60バーツ(約210円)と格安である。
S1バスはスワンナプーム国際空港1階7番出口(Exit 7)から出て、しばらく外へ進んだエリアに停車している。飛行機の到着階は2階なので、空港から出る前に1階下へ降りることになる。タクシー乗り場と同じ階である。
7番出口を出るとすぐにS1バスのブースが見える。
S1バスのブース。左奥に見えるオレンジ色のバスがS1バスになる。
横断歩道を渡り、S1バスへ向かう。料金はバス車内で支払うため、バスを見つけたらそのまま乗車すれば良い。バスが到着していない場合はブースにいるスタッフに尋ねてみよう。停車場所が一時的に移動になっていることもある。
S1バスの運行時間は朝6時から夜20時までの間であり、20分おきに出ている。スワンナプーム国際空港を出発してカオサンまでは約1時間かかる。
ちなみに、カオサン行きといっても、カオサン通りでは停車しない。カオサン通りには大型車両は入れないからだ。カオサン通りと縦に交わる大通り「チャクラポーン通り(Chakrabongse Road)」でS1バスは停車する。カオサン通りとランブッテリー通り間のチャクラポーン通りだ。
黄色ラインがカオサン通り。チャクラポーン通りは上記赤ラインの大通りである(OpenStreetMapより)。
停車場所からカオサン通りは見える位置にある。
スワンナプーム国際空港からカオサン通りへ行きたい人は下記記事も参考に。

市内の主要スポットへ向かうバス、ロットゥー
現地タイ人が主に利用するローカルの路線バスは有料道路を通らず、下道を進む。また、途中で客を降ろしたり乗せたりする上、目的地へも回り道で進むのが普通だ。したがって、他の交通手段よりも時間がかかる。
ただ、ドンムアン空港、BTSオンヌット駅やビクトリー・モニュメントといった主要なスポットまでなら乗換なしで行ける。また、料金も安いため、バンコク旅行の費用をとことん抑えたいならバスの利用も検討すべきだ。
スワンナプーム国際空港のバス乗り場
路線バスやロットゥーに乗るにはスワンナプーム国際空港近くのバスターミナルへ行かなければならない。バスターミナルまではスワンナプーム国際空港からシャトルバスでの移動が必要になる。
バスターミナルへのシャトルバス乗り場は、スワンナプーム国際空港1階の8番出口(Exit 8)から出て、しばらく外へ進んだエリアにある。飛行機の到着階は2階なので、空港から出る前に1階下へ降りる。
スワンナプーム空港到着階2階5番出口の外にあるトランスポーテーションセンター行きシャトルバス乗り場。「Shuttle Bus」の文字がある。
トランスポーテーションセンターへは空港関係者を途中で降ろしつつ、スワンナプーム空港から15分ぐらいで到着する。
スワンナプーム国際空港バスターミナル。左に路線バス、右にはロットゥー(ミニバス)乗り場がある。
BTSモーチット駅、ビクトリー・モニュメントへ向かうにはロットゥーが便利だ。BTSモーチット駅、BTSビクトリー・モニュメント駅へは29バーツで行ける。ただし、ロットゥーにはトランクがない。大きな荷物を持っていると座席をもう1つ使うことになるので、1人でも2人分の料金を支払わなければならない。
バンコク市内までバス向かう
バンコクで路線バスを使う人には、transit bangkokというサイトが便利である。
今回は例としてスワンナプーム国際空港からスクンビット(BTSナナ駅周辺のスクンビットソイ9)までの行き方を紹介したいと思う。
上記サイトにアクセスし、I want to go fromには「Suvarnabhumi International Airport」、Toには「Sukhumvit Soi 9」と入力する。
検索(Find Transportation)をかけると下記のようなルートマップが表示される。
上記ルートマップにはバスの他にもエアポートレイルリンクでのルートも表示されている。バスのみで目的地へと行きたい場合は一番上の「Bus Only」へチェックを入れ、バスのルートのみを表示する。
上記でも説明したように、まずスワンナプーム国際空港からはシャトルバスへ乗り、スワンナプーム国際空港近くの「バスターミナル(Public Transportation Center)」へ行く。
「バスターミナル(Public Transportation Center)」から558バスへ乗り、「Kan Kheha Bang Na」で降りる。
「Kan Kheha Bang Na」からは48バスへ乗り、「Soi Sukhumvit 10 (Ambasder), Suan Choowit」で降りる。
「Soi Sukhumvit 10 (Ambasder), Suan Choowit」からBTSナナ駅は徒歩数分の距離である。
バスには運転手の他に料金回収を行う人がいるので、降りたい場所を伝えて、通り過ぎる前に知らせてくれるように頼んでおこう。最初は周辺の景色もわからないのが普通なので、停まる都度「ここはどこか?」と場所を尋ねるべきだ。もちろん、Google Mapsなどでも場所は確認はできる。
料金はバスのカラーやルートにもよる。乗り換えを含めて10~40バーツ程度になるだろう。
ちなみに、路線バスは空港から出ているエクスプレスバスと違い、車内は狭く時間帯やルートによってはかなり混んでいる。降りる場所も日本のバスのようにわかり易いとは言えないし、時間通りに来るわけではない。上の例だと「Kan Kheha Bang Na」で48バスを待つことになる。いつバスが到着するかわからない状態で、最悪1時間は乗り換え待ちをしなければならない。暑い中前を通るバスをチェックしつつ、長時間待つのは大変である。路線バス利用の際には、こういった点も覚悟の上で利用してほしい。
スワンナプーム空港からバンコク市内へのアクセスまとめ
この記事で紹介した移動手段をまとめると下記のようになる(2021年3月現在)。
アクセス方法 | 運行時間 | 料金 |
タクシー | 24時間 | 250バーツから400バーツ (約900円から1450円) |
チャーター車(Klook) チャーター車(KKday) | 24時間 | 400バーツ~ (約1450円~) |
エアポートレールリンク (片道乗車チケット予約サイト) | ・5時30分から24時 ・15~20分に1本 | 15から45バーツ (約50円から160円) |
カオサン行きエクスプレスバスバス (S1バス) | ・6時から20時 ・1時間に1,2本 (いずれも、目的地によって異なる) | 60バーツ (約210円) |
路線バス | ・4時から22時 | 10~40バーツ (約40円から140円) |
ロットゥー | ・5時30分から24時 ・1時間に1,2本 (いずれも、目的地によって異なる) | 30バーツ程度 (約110円) |
ちなみに、いずれの交通手段でも、原則として現金(タイバーツ)払いになる。したがって、スワンナプーム国際空港でタイバーツを用意しておかなければならない。スワンナプーム国際空港における日本円からタイバーツへの両替で損したくない人は下記記事も必読である。

エアポートレールリンク駅の近くでは手数料の安い高レートの両替所がいくつか営業している。
スワンナプーム国際空港はバンコクの郊外にあり、空港周辺には楽しめるようなスポットも殆どない。バンコクへ旅行に来た人はもちろん、トランジットとしてスワンナプーム国際空港を利用する人も、時間があるならバンコク市内へと出た方が良いだろう。エアポートレールリンクおよびタクシーを利用すればバンコク市内へは1時間程度で行ける。
トランジットで短時間バンコクへ滞在する場合などは空港周辺のホテルで仮眠するのも良いだろう。トランジットホテルを探している人だけでなく、スワンナプーム国際空港に深夜到着する人は下記記事も参考に。

最近はLCC、格安航空券など深夜に到着する便も増えている。スワンナプーム国際空港へ深夜に到着する人は上記記事も参考にして計画の組み立てを行ってほしいと思う。