スワンナプーム国際空港でタイバーツへの両替をするなら、空港地下1階エアポートレイルリンク駅横に並ぶ両替所で行うべきだ。両替所での現金(日本円など)による両替である。
空港地下1階エアポートレイルリンク駅横のエリア。入国後のエリアにあるため、スワンナプーム国際空港をトランジット(乗り継ぎ)で利用する人も、タイへ入国しなければアクセスできない。エアポートレイルリンク駅を目指せば良いので場所もわかりやすい。
ここにある両替所なら市場の為替レートに比べても1%程度の差(1%の手数料)で日本円からタイバーツへの両替ができる。1万円をタイバーツにするなら手数料は100円程度である。スワンナプーム国際空港の他の両替所では8%、1万円なら800円程度手数料として取られてしまう。損したくなければ、このエリアにある優良両替所で両替すべきだ。
この記事ではスワンナプーム国際空港における両替で損したくない人向けに
▶ スワンナプーム国際空港にある優良両替所の営業時間と為替レート
▶ タイバーツへの両替の前に知っておくべきこと
として「両替レートの確認方法」「混んでる両替所が最もレートの良い両替所というわけではない点」「現地通貨の降ろせるカードの必要性」についてから
▶ スワンナプーム国際空港にある優良両替所が集まるエリアへの詳しい行き方
まで紹介していきたいと思う。
スワンナプーム国際空港にある優良両替所の営業時間と為替レート
スワンナプーム国際空港地下1階、エアポートレイルリンク駅横エリアにはいくつかの両替所が営業している。
2020年3月現在、日本円からタイバーツへの両替で為替レート(1円あたりのタイバーツ)で
▶ ハッピーリッチ(HAPPY RICH) 0.3040バーツ
▶ スーパーリッチ1965(SuperRich 1965) 0.3045バーツ
▶ トゥエルブビクトリー(Twelve Victory) 0.3045バーツ
▶ バリュープラス(Value Plus) 0.3045バーツ
▶ カシコン銀行(KASIKORN BANK) 0.3045バーツ
となっていた。
他にもレートの良い両替所はいくつかある。レートが表示されていない両替所ではレートを尋ねなければならないので面倒かと思う。
これら優良両替所の間ではレートが異なっても、10バーツ(約33円)程度の差となっている。バンコク市内で最もレートの良い両替所と比べても1万円あたり20バーツ(約65円)から30バーツ(約100円)程度の差だ。
もちろん、為替レートは毎時間異なるので一概には言えない。ただ、数万円程度なら、スワンナプーム国際空港の優良両替所で両替してもそこまで損にはならないだろう。
10万円、20万円をスワンナプーム空港の優良両替所で両替すると、バンコク市内の優良両替所に比べ、200バーツ(約650円)~300バーツ(約1000円)の差が開いてしまう。このぐらいの額になると、1食分ぐらいの差はでるので、バンコク市内の優良両替所でまとめて両替した方が良いかもしれない。
バンコク市内の優良両替所については下記Google Mapを参考に。
バンコク市内の優良両替所地図。右上の枠の記号(拡大地図を表示)をクリックして拡大で表示すると見やすくなる。左上の矢印が付いた枠記号を押すと、両替所一覧も表示されます。
ちなみに、市場レートはリアルタイムで変化しており、急激に円安が進んだときに両替すると、手数料分がマイナスどころかプラスになることもある。優良両替所ほど、この傾向が出やすい。逆に、急激な円高では、すぐにタイバーツへの両替をすると損してしまう。急激に円高が進んだときに高額な両替するなら、レートが反映されるのを待った方が良いだろう。
優良両替所の営業時間と為替レート
営業時間、為替レートは両替所によって異なる。スワンナプーム国際空港における優良両替所の営業時間と為替レートが見れるサイトをまとめると下記のようになる。
営業時間 | 両替所の為替レート | |
ハッピーリッチ(HAPPY RICH) | 5時から24時 | https://www.happyrich.co.th/ |
スーパーリッチ(SuperRich 1965) | 5時から23時 | https://www.superrich1965.com/home.php |
トゥエルブビクトリー(Twelve Victory) | 6時から24時 | http://twelvevictory.com/ |
バリュープラス(Value Plus) | 6時から23時30分 | https://www.valueplusexchange.com/#/ |
カシコン銀行(KASIKORN BANK) | 24時間(外貨両替機) | https://kasikornbank.com/en/rate (銀行レート。空港のレートとは異なることが多い。) |
2020年3月現在
ちなみに、両替時にはID(パスポート)の提出を求められることもある。パスポートはすぐに出せる状態で両替所のブースへ並ぼう。
カシコン銀行の外貨両替機
スワンナプーム国際空港エアポートレイルリンク駅横エリアでは、カシコン銀行の外貨両替機も設置されている。こちらの両替機では24時間両替が可能なので、夜中スワンナプーム国際空港へ到着する人に便利である。両替レートも優良両替所並に良いレートとなっている。
写真左にカシコン銀行の外貨両替機が並んでいる。右奥がスワンナプーム国際空港のエアポートレールリンク駅改札。
外貨両替機による両替もそこまで難しくはない。
まず、画面で言語をタップする。日本語が良いなら、日本語を選択する。
タイバーツへ両替したいなら左の「外貨▷バーツ」を選択する。タイバーツから他の通貨へ両替したいなら右の「バーツ▷外貨」を選択する。タイバーツから外貨への両替は日本円、米ドル、ユーロのみとなっている。
為替レートの確認画面が出てくる。日本円なら日本円のレートを確認し、このレートで問題なければ取引開始のボタンを選択する。
次に両替したい紙幣を入れる。一度入金すると、その通貨のまま返却できないため注意しよう。
入金し、両替したい金額が反映されていることを確認し、払出を選択する
下から紙幣が払い出される。コインは左上から出てくるので、こちらも取り忘れないようにしよう。
タイバーツへの両替の前に知っておくべきこと
タイバーツに両替する前に知っておくべきこととしては
1.両替レートの確認方法
2.混んでる両替所が最もレートの良い両替所というわけではない
3.現地通貨の降ろせるカードの必要性
などがある。
この3つについて下記で詳しく説明する。
1.両替レートの確認方法
現金の両替する前には、必ず日本円とタイバーツの当日市場レートを確認しよう。市場レートは様々なサイトで掲載されている。グーグルの検索結果でもタイ証券取引所のレートが採用されており、こちらでも見やすいのでおすすめである。
「Exchange Rate」が1円あたりのタイバーツである。
2020年3月現時点の市場レートは
1(円)=0.3080(バーツ)
である。
リアルタイムの市場レートを調べるにはインターネット環境が必要になる。スワンナプーム国際空港にはそれなりの速度が出る無料WiFiもある。SIMカードがない人はこちらを利用すれば良いだろう。

市場レートを確認したら、両替所のレートを見る。両替所の前などに表示されるボードには「BUY」と「SALE」の文字と数字が表示されている。
為替レートボード。ボードには「BUYING RATE」「SELLING RATE」の文字がある。
日本円からタイバーツへ両替する場合、このBUYの部分、通常は左側の数字を見る。上の画像で言うと、日本国旗とJPY(:100)の一番左側に表示された数字で、28.37が100円で交換できるバーツの額である。つまり、1万円渡せば28.37✕100で2837バーツに両替できる。日本円とタイバーツのレートでは×100の他、×10000で表記されている両替所も多い。
この額以外で手数料を引かれることはほぼ無い(あったら別の両替所にすべき)。日本円からタイバーツへの両替なら、市場レートとかけ離れていないことを確認し、この「BUYING RATE」がもっとも大きいところで両替すれば良い。
BUYING RATEの右の数字がT/C(トラベラーズチェック)のレートになる。SELLING RATEが1円を交換する際に必要なバーツの額である。つまり、3089バーツ渡せば1万円と交換できる。
基本的に日本円からタイバーツへの両替が多いかと思うので、BUYING RATEが高い店ほどレートが良いと覚えておけば良いだろう。
・BUYING RATEが高い=両替レートが良い
SELLING RATEについては、低ければ低いほど、少ないタイバーツで日本円に交換できるためお得になる。
ちなみに、BUYING RATEとSELLING RATEの差が小さい両替所ほど、取ってる手数料は少なくなる。
スワンナプーム国際空港の優良両替所でも、市場レートと1%以上かけ離れている場合はレートが急激に変化した時かと思う。少しでも損したくないなら、市内へ出る分のお金だけを両替して、残りは市内の優良両替所で両替するようにしよう。
また、両替は紙幣にしか対応していないのが普通だ。500円玉以下の硬貨は両替に使えない。したがって、日本円での両替は1000円札以上を出さなければならない。
2.混んでる両替所が最もレートの良い両替所というわけではない
レートが同じなら、どこの両替所で変えても違いはない。しかし、一部の店に観光客が集中して並んでいるのを度々見かける。
スーパーリッチ(SuperRich 1965)に並ぶ旅行客。周辺の両替所とレートが同じにもかかわらず、旅行客がスーパーリッチへ集中していた。
人間の心理として、ついつい行列が出来ている両替所が最もお得なように感じてしまう。しかし、レートが同じなら、当然手数料も変わらない。空いてる店を利用すれば待ち時間なく、両替もできる。
3.現地通貨の降ろせるカードの必要性
日本で発行したクレジットカードでも、VISAやMasterCard、JCBといったブランドならタイ現地ATMでキャッシング機能が利用できる。つまり、キャッシング枠のあるクレジットカードを持ってるだけでタイバーツの引き出しができる。もちろん、スワンナプーム空港のATMでもクレジットカードのキャッシングによるタイバーツ引き出しができる。
こうしたキャッシングにはATM手数料および金利(利息)といった手数料がかかってくる。また、引き出したタイバーツの請求は日本円でなされるため為替レートも無視できない。
タイにおけるクレジットカードキャッシングの手数料、為替レートについて詳しくは下記記事を参考に。

優良両替所に比べて0.5~5%多く手数料が取られると考えた方が良いだろう。手数料の点では現金を両替するよりも高くなる。
しかし、現地通貨の降ろせるカードはタイ旅行時には持参すべきである。なぜなら、カードからキャッシュを得る方法は現金を盗難・紛失したり、手持ちの資金が不足した場合に役に立つからだ。海外旅行においては現金以外の両替、決済手段を用意しておくのは必須といえる。クレジットカードの審査に通らない人はクレジットカード以外の両替、決済手段を用意しておこう。
現金、クレジットカード以外の両替、決済手段および現金を紛失、盗難された際の対処法については下記記事を参考に。
スワンナプーム国際空港にある優良両替所が集まるエリアへの詳しい行き方
スワンナプーム国際空港へ到着し、入国審査を終えると荷物の受け取りフロアに出る。荷物の受け取りフロアから荷物チェックを抜けると到着ロビーへ出る。この到着ロビーはスワンナプーム国際空港の2階になる。
2階到着ロビー、SIMカードを販売するブースや旅行代理店など様々なブースが並ぶ。1階下にはタクシー乗り場などがある1階。ちなみに、2階到着ロビーはセキュリティ上、一部エリアで逆走出来なくなっている。
空港へ着いてから到着ロビーへ出る間にも、いくつかの両替所がある。しかし、いずれも手数料は8%程度高くなっている。高レートでタイバーツへの両替をしたい人は地下1階のエアポートレイルリンク駅近くの両替所で両替するようにしよう。到着ロビーに出てから下へ降り、地下1階のエアポートレイルリンク駅横のエリアに、手数料が1%程度の優良両替所がいくつかある。以前は2店舗だったが、最近は数が増えている。
到着ロビーから地下1階のエアポートレイルリンク駅へ向かう場合一番最初に目に入るのは緑のカシコン銀行(KASIKORN BANK)かと思う。
地下1階エアポートレイルリンク駅前のフロア。インフォメーションカウンターを正面に見て左側、写真左奥に優良両替所が並んでいる。右奥がスワンナプーム国際空港のエアポートレールリンク駅。エアポートレールリンク改札内には入らないようにしよう。
両替所の他にも旅行代理店やレンタルWiFi、コインロッカーなどが営業している。
スワンナプームで両替した後、バンコク市内へコストパフォーマンスの良い方法でアクセスしたい人は下記記事も必読である。
