バンコクの物価は東京を越えたとも言われる。しかし、現地に暮らしてみれば、まだまだ安いことがわかる。特に、家賃や交通費はその差が明確である。バンコクでも郊外に出れば2万円弱の家はいくらでもあるし、タクシー代も初乗りで35バーツ(約117円)、バンコク市内であれば端から端への移動でも500バーツ(約1680円)程度である。
それでも生活全般において、日本並みのクオリティを求めれば、日本よりも高く付くことは度々ある。たとえば、食費については日本の方がコスパが良く、タイへ移住したら高くなる人もいる。
いずれにせよ、バンコク移住を考えるなら物価の安さだけを見て決めるのはおすすめできない。
バンコクへの移住を継続する上で生じる懸念の多くは金銭面の部分だろう。ただ、バンコクに限らず、タイ移住に向いている人というのは日本には無いメリットを享受できる人だ。個人的にはお金よりも大事なポイントだと思う。長期滞在する際には「バンコク移住により広い意味でコスパが高まったか?」が重要になるだろう。かけたコストに対して見返りが大きくなり、より良い生活が送れるようになったなら、バンコク移住は成功と言える。
この記事ではバンコク移住を考えている人に向け
▶ バンコク移住するのに必要なビザと仕事
▶ バンコクの生活費を含む物価
から
▶ バンコク移住で失敗しないために知っておくべきこと
まで詳しく述べていきたいと思う。
バンコク移住するのに必要なビザと仕事
日本人なら、タイへの移住自体は難しくない。移住だけなら簡単に実現できるだろう。なぜなら、日本人はパスポートを持っているだけで入国でき、30日間滞在、半年で90日間の滞在がビザ無しでも認められているからだ。
ノービザで30日滞在しても、さらに30日の滞在延長が観光ビザの取得で可能になる。観光ビザは日本人ならパスポートとパスポートのコピー、顔写真2枚、申請所にある申請用紙の提出だけで取得できる。観光ビザの料金はパタヤのイミグレーションでは1900バーツ(約6370円)程度、ラオスなどの周辺国では1000バーツ(約3350円)程度となっている(2020年7月現在)。つまり、60日滞在するのは難しくない。
60日以上の滞在をしたいなら、
1.就労ビザ(ノンイミグラントB)
2.就学ビザ(ノンイミグラントED)
3.家族ビザ(ノンイミグラントO)、配偶者ビザ(ノンイミグラントO)
4.投資ビザ(インベストメントビザ)
5.タイランドエリート
6.リタイアメントビザ(ノンイミグラントOA)
などを取得するのが一般的である。
お金に余裕のある人ならタイランドエリートを取得するというのが一般的だ。

50万バーツ(約168万円)で5年間タイへの滞在が認められる。
投資ビザは1000万バーツ(約3354万円)以上の定期預金といった金融資産、もしくはコンドミニアム等の不動産を持っていれば取得できる。
また、タイ人と結婚すれば配偶者ビザの取得できる。ただし、タイ人女性と結婚した日本人男性の場合、原則として毎月4万バーツ(約14.3万円)以上の収入証明が必要になる。
年齢が50歳以上であれば、金銭面で比較的取得が容易なリタイアメントビザの取得が可能である。
学生という形で語学学校や大学へ留学すれば学生ビザも可能である。
ビザについてさらに詳しく知りたい人は下記記事を参考に。

バンコクへの移住者で一般的なのは現地で就職し、就労ビザをもらって滞在するケースだろう。現地で働くなら、貯金を持たない人でも移住が可能である。
現地で働く方法としては日本から派遣される駐在員や現地企業への就職(現地採用)がある。
バンコクにおける仕事、求人
バンコクで就労ビザを取得して働く場合、
1.駐在員
2.現地採用
3.起業
の3パターンがある。起業する資金の無い人は「駐在員」か「現地採用」になるだろう。
給与や待遇で理想的なのは「駐在員」である。駐在員は基本的に現地給与以外にも駐在手当等がつき、日本以上にリッチな生活を送れる。
新卒の学生や実務経験者による転職であれば、専門性を生かしながら駐在員にもなれる。現在の仕事経験を活かした転職なら、転職・就職エージェントに相談してみることから始めてみても良いだろう。
海外で働きたい人は早急な海外転職を考えていなくとも、上記転職エージェントへ事前に登録だけでもしておくべきだ。早いうちから登録しておけば良い求人が出てきたタイミングで、比較的採用されやすい条件で転職できる可能性もある。タイでの求人を探している人は上記サイトで「希望勤務地」を「東南アジア」にして転職支援サービスへ申し込めば良い。
タイは中国プラスワンの1つと呼ばれ、中国で事業を拡大してきた製造業が多く集まっている。日系の会社なら自動車関連企業も多い。製造業のほか、最近ではIT関連の職も日本人向けの求人は増えている。こうした業界で実務経験があり、語学(英語もしくはタイ語)ができる30代までの人は転職もしやすいはずだ。また、キャリアや専門性を生かした転職・就職なら、現地採用でも待遇が良いことはある。
ちなみに、駐在員の場合、基本的には日本への帰国を前提としている。将来的に日本へ戻るつもりであれば問題ない。しかし、そのままタイで働きたいなら駐在員としての立場を捨て、職場を変える必要性が出てくるだろう。
未経験者可の仕事
転職で生かせる技能・能力、キャリアの「無い」人、英語やタイ語といった語学ができない人向けの仕事もタイにはある。いわゆる未経験者可の仕事である。現地日本人を相手にする仕事や日本でできる仕事をタイで行っている企業も多いからだ。後者としては、コールセンターなど、オペレーター業務を行う企業がある。
日本向けの業務をタイで行う理由は
1.経費を抑えられる
2.離職者が減る。
といった利点があるからだ。
経費を抑えられる理由は、オフィスの賃貸料が安く、社会保険料の支払いを含む給与等の人件費を日本以下にもできるからだ。業務がメールや電話のやり取りだけならばわざわざ日本にオフィスを構える必要はない。
タイで未経験者可の求人が存在する詳しい理由やブラック企業の存在など、就職によりタイ移住したい人は下記記事も必読である。

フリーランスとしてタイへ滞在する方法
現地で就労せずに長期滞在している人にはいわゆる「外こもり」としてだったり、ネットを使い日本で収入を得ているフリーランスがいる。日本に顧客を持つフリーランスは日本で確定申告をし、税金も日本で収めている。日本で稼ぎ、タイには滞在しているだけなのでビザや就労許可も必要ない。タイへの長期滞在はタイランドエリートを取得したり、60日を越えない日数だけ滞在したり様々な方法がある。現地での就労を考えて「いない」人なら、この方法が一番簡単だろう。
インターネット環境が整い、コロナウイルスの影響もあってか、働く場所の制限は日本でも緩くなっている。国内外、好きな街に住みたいという人は増えているだろう。
ネットを使って稼げるフリーランスについては下記記事を参考に。
ただし、フリーランスは収入が会社員ほど安定していない。したがって、ある程度の金銭的な余裕を持ってから移住した方が良いだろう。
バンコクの生活費を含む物価について
シーロムエリア。右側のモザイク調で珍しいデザインの高層ビルはキングパワー・マハナコーンビル。
バンコクでも現地タイ人は月5万円以下の出費で生活している。現地のレベルにまで生活を落とせれば、日本よりコストがかからず生活もできるだろう。ただ、バンコクで日本と同じような生活だったり、サービスの質を求めれば日本以上にコストがかかるのが普通だ。
生活費を抑えられても、人によって恩恵を受けるどころかマイナスになる人も出てくるはずだ。言葉の壁や文化の違いといった、日本では意識することがあまり無いような部分でストレスが生じることもある。
また、将来的には、広い範囲で物価が安いとは言えなくなるだろう。実際、バンコク移住の魅力として、物価の安さをあげる人も以前よりも少なくなっている。
発展途上国において、物価上昇は多くの場合都市部で起こる。タイではバンコクがもろに影響を受けている。とはいえ、現状におけるバンコクの物価を見ると、まだ日本ほど高くない。
バンコクの生活費費について、2020年現在、日本と比較してまとめると
生活費 | |
---|---|
家賃 | バンコクの中心部で東京の2分の1程度。バンコク郊外へ行けば2万円弱の家も多い。中心部と郊外の差は東京よりも大きい |
食費 | 外食で日本の2分の1程度。観光客向けのレストランでも日本と変わらないか、若干安い。意識して自炊するようにすれば日本よりも抑えられる。 |
光熱費、水道代 | 日本の2分の1。1kWhあたりの電気料金は日本よりも安い。また、寒い時期がタイには無いので、電気代は安く済む。 |
通信費 | SIMを更新して、電話番号を維持するだけなら月500円もかからない。通話料はタイの方が安い。インターネット代も1000円程度からある。最近はWiFi付きの物件も多く、家の外でもフリーWiFiがレストランやカフェなどで提供されている。 |
交通費 | 日本の3分の1以下。都市交通だけでなく、タクシーや長距離バス等も日本に比べ非常に安い。 |
娯楽費 | 夜遊び代は日本の2分の1程度。 |
その他費用 | ビザ代、衛生用品、子供の教育代、マッサージ代など |
その他費用以外については個々人によるので、下記ではそれ以外について詳しく紹介していく。
家賃
バンコクの家賃は日本人の多い中心部になると5万円はかかる。ただし、郊外で安く住みたいなら2万円程度でも十分借りられる。中心部と郊外の差は東京よりも大きい
下記の動画のように、BTS(バンコクスカイトレイン)やMRT(地下鉄)の通っていないバンコク郊外なら7000バーツ(約2.3万円)程度でも綺麗で広い部屋を借りれる。
場所の詳細は不明。家賃は当時のレートで約2.5万円とのこと。
スクンビットやシーロムなどの一部エリアでは家賃が高騰している。ただ、高い物件が集中しているエリアでも8万円以下で借りられる部屋はある。広さも1K以上である。家賃が高騰しているのはバンコク全体で見れば、ほんの一部のエリアであり、平均を見れば東京はもちろん、大阪よりも安いと言えるだろう。
食費
現地タイ人向けのレストランや屋台、フードコートだけでなく、観光客や現地富裕層向けに作られたレストランでも日本より安い。ただし、日本食レストランは日本よりも高い店が多い。
タイ現地人向け屋台のカオマンガイ、チキンミックス。70バーツ(約235円)。
タイ現地人向け屋台のライスヌードル。50バーツ(約168円)。
タイでは多くのショッピングモールに現地人向けのフードコードが入っている。こちらも屋台料理なら比較的安くなっている。
庶民向けの安いフードコート「ピア21(Pier21)」。BTSアソーク駅に直結するターミナル21の5階にある。
バンコクの中心部でも、こうした現地人向けフードコートを見つけるのは難しくない。場所に限らず、屋台や現地人向けのタイ料理レストランはバンコクの庶民が届く値段になっている。
現地向けでなく、観光客や現地富裕層向けのお店でも、値段は日本より安い。
少々高めのお店で注文したライスベリーとグリーンスムージ。合わせて220バーツ(約740円)。味は満足できるレベルのレストランだった。
バンコクにある大阪王将。ラーメン、餃子、チャーハンのセットで280バーツ(約940円)。
日系企業のチェーン店も日本と同じか若干安い料金になっている。
一部の日本食レストランは日本以上に料金が高く、味もいまいちである。特に、寿司などは日本より安く食べるのが難しくなっている。ただ、コストパフォーマンスは年々上がってきており、価格帯が日本とあまり変わらないか、少し安い日系チェーン店は多くなっている。バンコクでも、手頃な料金で日本の味が楽しめるようになってきているのだ。
3食レストランで済ますと、1日600バーツから800バーツ(約2010円から2680円)はかかるだろう。ただ、コンビニの食材を利用するなどして多少節約するのも難しくはない。
1食30バーツ(約101円)程度のコンビニで売られている冷凍弁当。日本人好みの味付けがなされている日本風の煮魚やたこ焼きまでもが売られている。
タイ料理を中心にして、現地のローカルレストランやコンビニの冷凍食品を中心に食事して過ごせば、1日200バーツ(約671円)以内にも収められるだろう。
食費を抑えると、人によってはストレスに感じる人もいるはずだ。いくらかかるかは人によっても異なる。実際に長期滞在してみないとわからないだろう。
光熱費、水道代
バンコクでは1kWhあたりの電気料金が日本の半額程度になっている。また、冬場に暖房が必要な日本とは違い、バンコクでは暖房が必要ない。冷房は暖房よりも電気代はかからないため、月平均で見れば、日本に比べても安くなる。
しかし、バンコクの年平均気温は30℃を越える。したがって、冷房の利用時間は長くなるだろう。意識して減らさないと、月2000バーツ(約6710円)は越えるはずだ。
水道代はかなり安く、1人暮らしなら月200バーツ(約671円)もいかない。月わずか数百円で済む人も多い。ただし、水道水はそのままでは飲めないため、飲料水を別で買うかウォーターサーバを用意しなければならない。ウォーターサーバーなどを入れれば別途月に1000円程度はかかる。
通信費
タイでは携帯本体を一括に買う人が多い。携帯を利用するには携帯本体に加えて、SIMが必要になる。月々のSIM代は日本の格安SIMと同じぐらいの料金になる。4G回線を使えるキャリアと契約しても800バーツ(約2680円)程度である。
固定回線の速度は日本ほど安定していない。日本の回線に慣れているとストレスになる部分もあるかと思う。ネット回線を家に引いたとして、ADSLであれば500バーツ(約1680円)程度になる。最近はWiFi付きの物件も多く、家の外でもフリーWiFiがレストランやカフェなどで提供されている。したがって、自宅に回線を引く人は日本よりも少ない。フリーWiFiが自宅にあるなら家賃に含まれているため、毎月固定でかかる通信費はSIM代だけになるだろう。
トータルで考えると、日本よりも安くなるはずだ。
交通費
BTSやMRT(地下鉄)は5分おきに出ているため、バンコク市内の移動においては主要な足となるだろう。到着時間が大幅にズレることもなく、便利な乗り物である。BTSは16バーツ(約54円)からどんなに遠くとも59バーツ(約198円)の料金になっている。MRT(地下鉄)は16バーツ(約54円)から42バーツ(約141円)になる。
バンコク以外の街へ移動するにも、近郊であれば大型バスやロットゥー(ワゴン車)、電車で100バーツ(約340円)程度になる。
バンコクから北部チェンマイ、プーケットへは車や電車で旅行もできる。ただ、移動時間を考えると、飛行機を利用するのが無難だろう。特に子供がいる家族連れの場合、バスやロットゥーでの長時間の移動は難しいはずだ。LCCを使ったタイ国内の飛行機移動であればバンコク・プーケット、バンコク・チェンマイの往復でも1人5000円弱で可能である。
タクシーは初乗りで35バーツ(約120円)になる。タクシーの場合、深夜だと近場でも80バーツから100バーツ(約268から335円)取られることはある。しかし、バンコク市内であれ端から端への移動でも500バーツ(約1680円)程度である。
モタサイ(バイクタクシー)は交渉制で、短距離なら10バーツ(約34円)、多少距離があっても50バーツ(約168円)程度になる。
タクシーは近年何度か5%程度の値上げをしている。しかし、日本と比べてもまだまだ安いと言えるだろう。
頻繁にタクシー等を使う生活さえしなければ、アクティブに活動しても、交通費が生活を圧迫することはないはずだ。
娯楽費
夜遊びを含めた娯楽にかかる費用も年々上がってはきている。しかし、日本に比べればまだまだ値段は安い。
スカイバーやルーフトップバーと呼ばれるような高層ビルの屋上にあるバーでも1人1000バーツ(約3350円)から楽しめる。お酒や料理の量にもよるので一概には言えないが、日本よりは費用もかからないだろう。
バンヤンツリー・バンコクの52階にあるラティチュード・ラウンジ&バー
ディスコも外国人価格となり、現地人よりも高めの値段を請求されるのが普通だ。ただ、それでも3000円程度である。
バンコクの有名ディスコだと入場料で800バーツ(約2700円)程度。
マッサージパーラーと呼ばれる日本で言えばソー○のような風俗も1万円ちょっと出せば十分に楽しめる。他にもゴーゴーバーは1杯ドリンクを頼むだけなら1000円もかからない。
ただ、娯楽費用に限らず、物価の観点で安くとも頻繁に通えば合計額としては大きくなるだろう。多少のストレスはあっても多くの人は我慢が必要になるはずだ。
バンコク移住で失敗しないために知っておくべきこと
フロアごとに世界各国の都市をイメージしたデザインが施されているバンコクのターミナル21。東京フロアもある。
外務省が出している海外在留邦人数調査統計によると、タイに住む日本人は年々増加している。
在留邦人数 | 前年比 | 在外邦人数順位 | |
---|---|---|---|
2013年 | 5万9270人 | +6.5% | 6位 |
2014年 | 6万4285人 | +8.5% | 5位 |
2015年 | 6万7424人 | +4.9% | 5位 |
2016年 | 7万337人 | +4.3% | 4位 |
2017年 | 7万2754人 | +3.4% | 4位 |
2018年 | 7万5647人 | +4.0% | 4位 |
2013年に在外邦人数で6位だったタイは2014年にカナダを抜いて5位に、2016年にイギリスを抜いて4位にまで上昇した。ちなみに、在外邦人数で1位はアメリカ、2位は中国、3位はオーストラリアになっている。
少子化で人口の減少が進んでいる日本に対し、タイに住居を置く日本人は増え続けているのだ。外務省が把握していない日本人を含めると10万人を越えるとも言われている。
日本人が増え続けている理由は企業といった組織レベルでの移転が進んでいるからだろう。タイは中国プラスワンの1つで、中国で事業を拡大してきた製造業が多く移転している。ただ、タイ旅行者の増加から、個人レベルでの移住も間違いなく増えている。個人レベルでの移住者が増えているのは「お金」と「コスパ」の点が大きいかと思う。
バンコク移住で失敗しないポイントは「お金」と「コスパ」
最近では物価の安さを強調してバンコク移住をすすめる人が多い。「月5万円で暮らせる」といった意見も間違いではない。しかし、こうした物価の安さだけで移住するのはおすすめできない。
バンコク移住に失敗するかどうかは
1.お金(貯金、稼げる金額)
だけでなく
2.広い意味でコストパフォーマンスが高まるかどうか
でも決まるからだ。
日本より金銭的なコストがかからなくても、バンコク移住によって労力的なコストが増えれば、移住のメリットは無くなってしまう。金銭的なコストが抑えられても、労力的なコストが増えるケースは多々ある。たとえば、タイ料理が好きで現地の食事が合い、食費を抑えられたとする。しかし、コミュニケーション、文化の違いで労力的なコストが増えれば、日本にいるよりもストレスは溜まり、快適な移住環境とは言えなくなるだろう。
逆に、金銭的なコストが増えても、暖かいのが好きな人、花粉症の人などは年中常夏で花粉の無いタイの方が日本よりも快適に過ごせるだろう。日本のように寒い冬がないため、朝もすっきり起きて、仕事のパフォーマンスが上がった人は多い。パフォーマンスが上がるなら、コストが増えても、生活には余裕ができるはずだ。
また、タイでは日本以上にお金に比例し、夜遊びだけではない、広い意味での自由度も高くなる。人物の魅力においても、日本では評価されない部分がピックアップされる。日本人という日本では個性でもなんでもない国籍も、それを魅力に感じる人は存在する。自分という存在の価値が高まり周りから評価されれば、日本に住むよりも快適に感じる人はいるだろう。
何か広い意味でのコストパフォーマンスが高まる要因があれば、お金を出せる、パフォーマンスを出せる限り、快適に過ごせ、バンコク移住の失敗も避けられるはずだ。