ルンピニーはバンコクのパトゥムワン区にある。パトゥムワン区はスクンビットエリア(ワッタナー区)とシーロムエリア(バーンラック区)という繁華街へのアクセスも良い。
バンコクの主要エリアマップ(©OpenStreetMap contributorsより)
旅行者目線で言うと、ルンピニーの魅力はこうした立地だけでなく、格安ホテル街があるというのが大きい。バンコクにはカオサン通りやヤワラートといった安宿の多いエリアが他にもある。しかし、アクセスの点を考えると、バンコクの中心地に近いルンピニーの方がこれらのエリアよりも利便性は高い。
ちなみに、ムエタイの聖地で有名な「ルンピニースタジアム」は2014年に閉鎖され、ドンムアン空港に近いラムイントラ通りに移転した。
ルンピニーにあったムエタイの聖地「ルンピニースタジアム」。現在は取り壊されており、ラムイントラ通りで新しいスタジアムが営業している。ラムイントラ通りでも「ルンピニースタジアム」の名前で営業している。
この記事では
▶ ルンピニーにある安宿街
についての紹介と
▶ バックパッカーの聖地「カオサン」とルンピニーの比較
に加えて
▶ ルンピニーにあるおすすめホテル
まで紹介していきたいと思う。
ルンピニーにある安宿街
ルンピニーの安宿街はソイ シバンフェン(Soi Si Bamphen)周辺にある。
カフェやマッサージ屋が並ぶソイ シバンフェン。カフェではインターネット(WiFi)も使える。
ソイ シバンフェンから出るソイや隣接する通りに、いくつかの格安ホテルがある。
旅行代理店の他、旅行者には嬉しいコインランドリーもある。
安宿街にあるコインランドリー。1回20~40バーツで利用できる。
ルンピニーのホテルには短期だけでなく、長期で滞在している人も多い。
ルンピニーの安宿街への行き方
ルンピニーの安宿街は地下鉄ルンピニー駅から徒歩圏内にある。地下鉄ルンピニー駅はスクンビット駅(BTSアソーク駅と接続)へ3駅、シーロム駅(BTSサラディーン駅と接続)にはわずか1駅の位置にある。
安宿エリアの詳細な場所については下記バンコクの格安ホテルマップも参考に。
バンコクの格安ホテルマップ。右上の枠の記号(拡大地図を表示)をクリックして拡大で表示すると見やすくなる。左上の矢印が付いた枠記号を押すと、ルンピニーを含む主要エリアやおすすめホテル一覧も表示されます。
地下鉄ルンピニー駅から向かう場合、駅の1番出口(Exit 1)から地上へ出る。
地上に出て右へ曲がり、ラーマ4世通り(Rama IV Road)を左側にして進んで行く。
少し歩くと赤い「CIMB THAI」という銀行が見えてくるので、この前の通り「ンガム デュフリ通り(Soi Ngam Du phli Alley)」を右に入って行く。
ンガム デュフリ通りに入ってすぐにある格安ホテル「ジェリービーン EZY ホステル サトーン」は男女共用ドミトリーなら1泊200バーツ程度で宿泊できる。ルンピニーの格安ホテルの中でも地下鉄駅に近いホテルになる。
ンガム デュフリ通りを更に奥へ進むとセブンイレブンが見えてくる。
ルンピニーの安宿街にあるセブンイレブン。ここまでの道は車の通行量も多いため注意しよう。
ンガム デュフリ通りのすぐ先には、こちらも人気の格安ホテル「S1ホステル」がある。
人気の格安ホテル「S1ホステル」
セブンイレブン前を左へ入っていくと、ルンピニーの安宿街の中心的な通りである「ソイ シバンフェン(Soi Si Bamphen)」がある。
ソイ シバンフェンにはカフェやマッサージ屋、旅行代理店の他、サービスアパートメントが営業しており、この辺りが安宿街の中心的なエリアになる。
ソイ シバンフェンに並ぶ店舗。この通りをしばらく進むと、ホテル群があるソイ(小道)も見えて来る。
安宿の集まったソイまでは途中、車の往来が多く、狭い通路を通らなければならない。地下鉄ルンピニー駅からは距離以上に時間はかかると思う。時間にして徒歩10分程度になる。
バックパッカーの聖地「カオサン」とルンピニーの比較
カオサン通り(カオサンロード)およびその周辺はバックパッカーの聖地として世界的に有名なエリアである。
カオサン通りを中心とした徒歩圏内のエリアでは食事やマッサージ、ファッションタトゥーやヘアアレンジ、シッピングなどが楽しめる。夜になればカオサン通り自体が路上のディスコと化し、音楽が流れ、毎日お祭り騒ぎとなる。しばらく滞在しても飽きず、長期で滞在している人も多い。
カオサンの過ごし方、楽しみ方を知りたい人は下記記事を参考に。

一方で
1.バンコクの他のエリアへのアクセスには不便
2.一晩中若者のノリでうるさい
などのデメリットもカオサンにはある。
カオサン通りはBTS(バンコク スカイトレイン)や地下鉄などの便利な都市交通が近くを通っておらず、タクシーやトゥクトゥク、チャオプラヤー川を渡る船でのアクセスとなる。スクンビットやシーロムといった繁華街へも簡単には行けない。
夜についても、若者のノリで騒ぎたいような人はしばらく滞在しても楽しめるだろう。しかし、さすがに毎日となると飽きたり、疲れるだろうし、人によっては合わないはずだ。
カオサンはいわゆる長期間海外へ滞在する「外こもり」だったり、若者のバックパッカー向けエリアである。バンコクを楽しむというよりはカオサンにずっといて騒ぎたい人には悪くない。しかし、短期旅行でバンコクに来たのなら、カオサン以外のエリアも訪れたいだろう。バンコクの主要エリアを観光したり、いろんな繁華街へ繰り出したいと思うはずだ。その場合の拠点なら、間違いなくルンピニーの方がおすすめである。
ルンピニー自体はカオサンほど楽しめる場所ではない。しかし、地下鉄により、広くバンコク市内へアクセスできる。節約派の観光拠点として、おすすめの滞在場所だ。
ルンピニー公園から見たシーロム。ルンピニーからシーロムへは徒歩でもアクセスできる。シーロムはスクンビットと並びバンコクの人気エリアになっている。

ルンピニーにはルンピニー公園といったタイでも有名な公園がある。
ルンピニー公園。1920年代のラマ9世統治時代に整備された歴史ある公園の1つ。
ルンピニー公園周辺となると、日本で言えば、東京のど真ん中にあり、緑豊かな皇居周辺のようなイメージである。皇居周辺をランニングする人が多いのと同様に、ルンピニー公園周辺でもランニングしている人を度々見かける。
ルンピニー公園は政治的なデモの集会場所としても使われている。しかし、図書館や運動用設備も充実しており、普段は静かで落ち着いた場所になっている。
ルンピニーのおすすめホテル
上でも紹介したように、ンガム デュフリ通りに入ってすぐにある格安ホテル「ジェリービーンEZYホステル サトーン」は地下鉄駅にも近く、男女共用ドミトリーなら1泊200バーツ程度と格安なのでおすすめである。
具体的な料金は下記リンク先でチェックインとチェックアウトの日付を入れれば確認できる。宿泊料金を比較するために予め見ておいた方が良いだろう。
>>> ジェリービーンEZYホステル サトーン(格安ホテル予約サイト 最新料金)
>>> ジェリービーンEZYホステル サトーン(Agoda 最新料金)
ドミトリーの部屋を希望する場合は「大人1人」を選択する必要がある。大人2人になっているとシングルルームの料金しか表示されない。
また、「S1ホステル」はオシャレでホテル内の作業スペースも充実しており、ノマドワーカーにおすすめのホテルになる。S1ホステルはンガム デュフリ通りへ曲がるセブンイレブンのすぐ裏にあり、地下鉄ルンピニー駅へのアクセスも悪くない。
具体的な料金は下記リンク先でチェックインとチェックアウトの日付を入れれば確認できる。宿泊料金を比較するために予め見ておいた方が良いだろう。
初日の宿泊先はバンコク旅行へ行く前に絶対に予約しておくべきだ。予約なしで現地の安いホテルへ行っても、空室を探すのは大変だからだである。年中常夏のバンコクでは、暑い中で歩き回っているうちに、値段の高いホテルで妥協してしまうことになる。ホテルは予め予約しておいた方が断然安く済むだろう。